『レオン』、『ニキータ』、『フィフス・エレメント』、『ジャンヌ・ダルク』のリュック・ベッソン監督最新作『LUCY ルーシー』を早速見てきました。忘れないうちにレヴューを書こうと思います。

あらすじ
ごく普通の生活を送っていた女性ルーシーは、台北のホテルでマフィアの闇取引に巻き込まれてしまう。マフィアは、人間の体内にある物質を埋め込み、その人間を海外に送り出すことで物質の密輸を行おうとしていたが、ルーシーの体の中でその物質が漏れ出すアクシデントが発生。その影響により、普通の人間なら全体の10%しか機能していないと言われる脳の機能が、徐々に覚醒していく。脳の覚醒率が上がるに従い、超人的な力が解放されていくルーシーは、自分と同じような人間を二度と生み出さないためにも、マフィアの計画を阻止するために動き始める。
通常数パーセントしか使われていない人間の脳を100%使うと...
通常では数パーセントしか使われていないと言われる人間の脳が覚醒し100%使えるようになるとどうなるのか、を描いた作品です。同じようなプロットの作品だと過去に、ブラッドリー・クーパー、ロバート・デ・ニーロ出演『リミットレス』という近い作品がありました。
・映画『リミットレス』予告編 - YouTube
通常では数パーセントしか使われていないと言われる人間の脳が覚醒し100%使えるようになるとどうなるのか、本作では脳が100%使えるようになると進化し脆弱で寿命のある肉体を捨て去り霊的(神?)存在になると描かれています。非常に「2001年宇宙の旅」の哲学に近いものを感じます。
こういう仮説とか哲学とか大好物なので全然ありです。
巷では設定を小馬鹿にするレヴューも見かけますが、ちょっと残念ですよね・・・。
・リュック・ベッソン監督、「アクションだけでは映画は退屈」| エンタテインメント| Reuters
アクションだけの映画では満足できなくなったとし、「哲学的な内容と娯楽をミックスさせる必要がある」と語った。確かに哲学的な要素は含まれているものの、前半は『レオン』のようなハードボイルドな感、中盤にカーチェイスを挟んで、終盤に強引に「2001年宇宙の旅」展開に持ち込むといった感じで、やり方が露骨で強引な印象は否めませんでした。
メタ的なものではなくドラッグで覚醒するという点や、カーチェイスは必須だろうと意味なくマフィアを追わせる点などリュック・ベッソンらしさ満載で味わい深いものがあります。
ただのスーパーヒロインでは終わらないスカーレット・ヨハンソン
こういった特殊な役柄って演じるのが難しいと思うのですが、スカーレット・ヨハンソンは流石です。冒頭のマフィアの闇取引に巻き込まれていくあたりの小鳥のような演技と覚醒していくルーシーのギャップが全くの別人で素晴らしいです。
そして相変わらず魅力的です(笑)
チェ・ミンシクが良い(安定)
監督本人もインタヴューで語っていますが、チェ・ミンシクがかつてのゲイリー・オールドマンを彷彿とさせる役になっています。・リュック・ベッソン、新作「ルーシー」は「イマジネーションのリミットを試される感じ」 : 映画ニュース - 映画.com
「この映画のミンシクはアジアのゲイリーと言えるかもね。英語は一言も話さなかったけれど、素晴らしい俳優だ」チェ・ミンシクもこういった役柄が初めてというわけでもないので、驚きは無いですが安定感を感じますね。
モーガン・フリーマンとともにきっちり脇を固めています。
本作がきっかけでハリウッド映画にどんどん出てもらえれば嬉しいです。
まとめ
ですが、何もかもが大雑把。それがリュック・ベッソンらしさといってしまえばそれまでですが。
ただ、脳が覚醒してからの映像の凄さや派手さは見ていて楽しいし、リュック・ベッソンらしいテンポの良い展開やド派手なカーチェイスは娯楽作品としては秀逸だと感じます。
『LUCY ルーシー』基本情報
タイトル・LUCY ルーシー
原題
・Lucy
全米公開日
・2014年7月25日
日本公開日
・2014年8月29日
リンク
・公式サイト:http://www.lucymovieintl.com/ww/
・IMDb:http://www.imdb.com/title/tt2872732/
監督
・リュック・ベッソン
製作
・ビルジニー・ベッソン=シラ
製作総指揮
・マーク・シュミューガー
脚本
・リュック・ベッソン
撮影
・ティエリー・アルボガスト
キャスト
・スカーレット・ヨハンソン
・モーガン・フリーマン
・チェ・ミンシク
・アムール・ワケド
・ジュリアン・リンド=タット
予告編
・https://www.youtube.com/watch?v=5nvqW0rUayo






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