『オール・ユー・ニード・イズ・キル』
今更ながら『オール・ユー・ニード・イズ・キル』の感想を書こうと思います。
タイムループものは主人公が成長するから面白い
『恋はデジャ・ブ』や『ミッション: 8ミニッツ』などのタイムループもので共通していえるポイントは主人公が同じ時間を何度も繰り返す中で成長や哲学が描かれている点だと思います。本作も例外ではなく主人公のケイジ(トム・クルーズ)が同じ時間を何度も繰り返す中での成長が描かれます。
当初は胡散臭く実戦経験もゼロの広報担当官(トム・クルーズが妙にはまってる)が映画が終わる頃には全くの別人になっています。
本当に死にまくる
タイムループの能力を身につけてからというもの、とにかく死にまくります。というよりは、まずは死なないと始まらない。
もう、完全にゲームの世界なんですよね。最近のゲームじゃなくて昔ファミコンとかでやったようなゲームです。
死にまくる間にちょっとずつ相手の攻撃やパターンが体に染み付いて前に進めるようになるというようなアレ。
トム・クルーズが理不尽なまでに死にまくるんですけど、本人はかなり必死で、その必死な様にかなり笑えます。
トム・クルーズってコメディーのセンスもバッチリで、サービス精神旺盛というか、"観客が何を見たいのか"がよくわかっていると思います。
繰り返しを死ぬ描写で描かずに、初回のシーンなのにサクッとクリアしちゃったりする事で相当繰り返してる事を描いたりとテンポが良かったです。
中盤までは本当にテンポもよくゲラゲラ笑いながら見れる娯楽映画なのですが、途中からスッキリしない展開になります。
まずこのタイムループの能力というのが「アルファ」というギタイ(敵)の血を浴びた事でケイジにその能力が移ったという事です。
なので、大量に失血したり、輸血なんかされると能力を失う事になります。(リタも昔は能力を持っていましたが、輸血で能力を失った過去を持ちます。)
で、クライマックスに向けてこの能力を失ってしまうのですが、主人公が死ぬわけないのでもうケイジは死なないっていうのが決まってしまったんですよね。
最後の最後に「オメガ」というギタイと相打ちした後にタイムループするポイントが不思議なポイントなのもスッキリしませんでした。
あそこで倒せなくてもまた目覚めてルーブル美術館へ総攻撃をかければ良かったのになー。


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